はるか昔、多摩川によって削られてできた高さ約6メートルの段丘崖で、通称“ハケ”と呼ばれる道です。段丘崖の上に続くこの道は、府中市内を北の台地部と南の低地部に二分する、江戸時代に整備された甲州街道以前の甲州古道であり、東海道の大井から、府中を経て甲州の国府へと続いていました。“いききの道”と呼ばれる道は、調布市との境あたりから、競馬場の辺りまでをいいます。昔、奥多摩で切り出された材木は筏(いかだ)に組まれて多摩川を下り、東京湾まで運ばれていました。そのときの”筏師”たちが”行き来した道“であることから名づけられた道です。古い街道の面影を今なお残していて、春になるとヤブツバキの赤い花が咲く道として知られています。