ぶらり国・府

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鼻取り地蔵

よみがな はなとりじぞう
紹介文 むかし、あるお百姓さんが、馬をひいて田んぼを耕していると、とつぜん馬があばれだして動かなくなってしまいました。お百姓さんが困りはてていると、そこに小僧さんがやってきて、馬の鼻をとって引っぱってくれました。すると、たちまち馬はおとなしくなって、お百姓さんはぶじに田んぼを耕し終えることができました。お礼を言おうとふりかえると、小僧さんの姿はどこにもありませんでした。馬をひいての帰り道、田んぼから小さな足あとが是政の西蔵院に向かって続いていました。ふと見ると、お地蔵様の衣のすそが泥で汚れていたのです。そこでお百姓さんは、あの小僧さんがお地蔵さまだったとわかりました。それからというもの、このあたりのお百姓さんは、馬を使うときには必ず是政の西蔵院へお参りに行くようになった、ということです。